ニプロハローの型番解説
我が家のトラクター(クボタKT280)に適合する代かき用のハローを探していたが、県内に見つけたので、まずはニプロというメーカーの古い型番の意味を調査。
見つけたもの ⇒【HS-2205BKA】
①2205は全幅
②適応するトラクターの馬力
HS:16~35PS
HR:20~60PS
HL:50PS以上
③トラクター側に付いているヒッチとの適合(それぞれサイズが違う)
B :日農工特殊3PのBヒッチ
A1:日農工特殊3PのA1ヒッチ
JB:2Pスーパージョイント
0S:日農工標準3Pの0・1型
1S:日農工標準3Pの0型
④オプション機能
A :オート機能(自動耕深装置)あり
ということで、どうやら付きそうなので10万円で購入。ただし、整備されているようではないので、おそらく若干の修理は必要になるはず。
外観点検と修理
まずは点検
- 回転軸の受け側(後ろから見て右)の水混入。ベアリングにも泥が入り込み固着あり。
- チェーン駆動側( 同 左 )に僅かな水混入とさびが発見されたので、オイルシールとベアリングの交換が必要と判断。
修理の予想
ネットで調べるが同型機種の修理動画はなく、現物確認しながらの分解が必要そうだ。
- ハローをトラクターに付けた状態で作業左右両側のプレート部を本体と固定するボルトを外し、軸とプレートが付いた状態でハロー本体と切り離す
- 左右両側のプレート部を軸から外したのちに、サークリップを外し内側からベアリングをたたき出し、オイルシールも同様に抜く
- 軸側のオイルシールも交換
- 逆の手順で組み立て といったところか。
部品購入
ベアリング チェ-ン側(下) | 1,600円 |
軸受側 | 1,500円 |
オイルシール チェ-ン側(下) | 2,900円 |
軸受側 | 2,900円 |
ロックナット チェ-ン側(上) | 810円 |
チェ-ン側(下) | 740円 |
軸受側 | 540円 |
ガスケット チェーンケース側 | 1,300円 |
保護カバー チェーンケース側 | 3,000円 |
(消費税) | 1,529円 |
計 | 16,819円 |
作業開始
事前準備作業
- 左右のキャスター差し込み金具を外す
- 右側受け軸のカバー外し、取付けナットをタガネでたたいて外す
- プレート全体のボルトを外す。ハローの高さを微調整しながら、上の1本は残しておいて、安全確認後抜く。
- 左側チェーンケースカバーを外し、チェーンギアのロックナットを外す(下側M36、上側M40と大きなソケットが必要、私はインパクトレンチを使用した)
- チェーンとギアを外す
- プレート全体の取付けボルトを外していき、安全確認後すべて抜く
- 軸に左右プレートが付いた状態でハロー本体と切り離された
- ゆっくり、ハロー本体を上げていく
- 内側からプレートをハンマーでたたいて軸から外す(邪魔な刃は一旦取り外す)
- プレート外側から、サークリップを外し内側からベアリングをたたき出したのち、同様にオイルシールも撤去
交換作業
(左チェーンケース側)
・カバー外し
・上下ロックナットを外し
・チェーン、ギア、テンショナー撤去
・プレートを本体に固定するボルトを外す
(左側プレート撤去後)
・内側からたたくと抜けた
・上のベベルギアからの軸ベアリングはプレートに固定されていない
(右受け軸側)
・プレートを本体に固定しているすべてのボルトを外す
・左右のプレートが本体と分離したら、本体を上げる
・こちら側は、サビて固着していたので、やや外しにくかった
(チェーンケース側下部ベアリング)
・ガタ、固着はないが、若干の水混入のためサビ少々あり
(軸受け側交換)
・サビ取り(リューターで削って、ペーパー仕上げ
・軸付シール打ち込み
・ベアリング打ち込み
・組み上がり
(チェーンケース側交換)
・一部サビが発生していたので除去し、耐サビ塗装
・軸付シール打ち込み
・ベアリング打ち込み
・サークリップ装着
(軸側シール交換)
・シールが固着している
・ゴムを焼いて抜き取る
・清掃、オイル塗布
・軸付シール打ち込み
・ギアチェーン側
・軸受け側完成
・チェーンケース側完成
コメント
私もメンテナンスを行う上でとても参考になりました。
最近は所有する農業機械を自分でメンテナンスしてますが部品自体(純正)が高くなり
うまみがない状態なので社外品で対応してます。
コメントありがとうございます。
基本的に自家消費する米を自分でつくる目的のため、中古農機具を大事にメンテしながら使うことになります。
幸い、ネットで検索すると色々な情報を取得できるのでありがたいですよね。
自分の記録として、そして少しでも参考にしてもらえればと思ってアップしています。
こんにちは。大変参考になりました!うちも自家消費と肥料代くらいの兼業農家です。中古で入手した、ニプロ HS-2008B。の、オイルシールを交換しました。バイクイジリの整備道具とエアコンプレッサは持っていましたが、新たに必要だった工具類を参考に書いておきます。41のソケット。M30サライナット(痛んでいたため)(ギアチェーン側の端部)。大きなスナップリングプライヤ―。アルミベアリングレース10pc。フレキシブルなフックレンチ(軸受け側)です。うちはハローを天井からチェンブロで吊って作業しました。敷居が高く、手の出しにくい作業と思っていました。ですがこちらを見つけて重い腰を上げてやってみました(^^)/大変ありがたかったです。水の混入や異常摩耗が無くてよかったです。部品は市内の農機ディーラーで入手しました。ありがとうございました😻
ご覧いただきありがとうございます。わたしもバイクメンテ程度の工具でしたのでソケットの追加購入など必要でしたが、アストロで対応できるので踏み切りました。
やっぱり自分が使うものは自分でメンテしたいですもんね。
今、田植前の時期なんですが油圧部からのオイル漏れが発生し、修理に出してますが2週間目です(泣)